Hard(施設)が古くても、Heart(空気)が磨かれていれば選ばれる理由
リピーターを呼び込むのは、目に見えない「空気」の力
行政からの依頼で視察に伺った温泉施設
施設の空気の違いを肌で感じ、
「なんとなく居心地がいい、
友達におすすめしたい」と思う施設と
「なんとなく一回でいいかな」と
良い記憶としては残らない施設がありました。
長く続く経営には何が大切かをこの時に確信しました。
なんとなく漂ってくる空気なんです。
それでは、空間の空気はどこで作られるのでしょう
古い施設でも、場を守る女将さんと管理する支配人では空間は違うものになります。
同じように築年数が経っているホテルや旅館、
料金帯も立地もほとんど同じ。
古くても、その場を愛して守る人がいる空間は、
空気がピカピカに光っています。
お客様への目配り、気配りが、随所に垣間見えるからです。
エントランスに入った瞬間の安心感。
ピンと琴線を張ったような心地よい静けさ
清潔感。
匂い。
視覚情報。
古くても磨き上げられた施設
そして、チェックアウトの後に残る余韻。
それらすべてが、
「また泊まりに来たい」
「大切な人に紹介したい」
という記憶の余韻になります。
ゲストは、そこに流れる空気や、
自分がどう扱われたかという滞在体験全体に、高い価値を感じているからです。
そんな空間には、
場を守る女将さんや経営者が品よく存在しています。
その方は、ご自身の空間や施設を心から愛し、
そこで働く現場のスタッフをとても大切にしています。
丁寧に整えられた空間には、
「大切に扱われている」という安心感が宿ります。
それをお客様が五感で敏感に感じ取るのです。
こちらの旅館はお正月は1年前から予約で埋まり
リピーターの方が何度も訪れる施設を作り上げていらっしゃいました
空気は嘘はつけない
一方、高名な料理人の腕や、源泉かけ流しの泉質だけに頼り、
売上の数字ばかりを気にして「辞めるパートが悪い」
と現場に責任を押し付ける支配人がいる施設は、
どこか殺伐とした、余裕のない空気を作り上げてしまいます。
少し湿った匂い。
雑然としたフロント周り。
白く濁る疲弊した空気。
乱れたスタッフの身だしなみ。
そうした小さな違和感は、
言葉にならなくてもゲストにすべて伝わってしまいます。
季節ごとにイベントを仕掛け、集客をしているのですが、
基本の温かさが抜けています。
なのでリピートや口コミに繋がらないのです
それは、施設内の緊張した空気が、
お客様の安心感を生み出さないためです。
私の感想も、「なんとなく、一回でいいかな」
というものでした
目立ったクレームをはなくても
ほんのわずかな
安心感や温かさが感じられない空気は
自然と伝わっていくのです
ブランドは空気で完成する
これからの空間ブランディングに必要なのは、
接遇研修やクレドを作る事だけではなく、
スタッフ一人ひとりの「所作」と「在り方」を
空間の美意識とシンクロさせ、
美しい余韻を文化として長く残せる組織へと変革すること。
私が提案する新しいラグジュアリーの形
それは、日本が誇る細やかな「おもてなしの心」に、
働く人とお客様が互いを尊重し合う「尊厳」の意識、
そして空間と調和する「美意識と在り方」を掛け合わせること。
この要素が揃ったとき、
これまでにない世界基準の新しいホスピタリティの形が生まれます。
私はこの美しき文化を、
空間の空気と共に新しく創り上げていきたいと考えています
もし、ブランド空間に違和感を感じたら
目に見えない、空気を見直す時かもしれません
空気という視点を持って空間全体を整える
> リッツ・パリに学ぶ視点で読み解く「空気診断レポート集」はこちら
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